これから弁護士になる皆様へ

「個を磨く。知が集う。信に応える。」このコンセプトのもとで当事務所が求める人材はどのような方か。採用担当者として多くの学生の皆さんと接してきたからこその思いを伝えます。

対談者

齋藤 理

齋藤 理

66期、69期、76~78期の採用を担当。「学生から選ばれる事務所」を目指し、NO&Tの魅力を分かりやすく伝えることを重視した各種プログラムを実行中。

勝山 輝一

勝山 輝一

69期~70期、75期の採用担当を経て、2024年(79期)より再任。いろいろなタイプの学生の皆さんに入所していただきたいという思いを持って採用活動にあたっている。

清水 美彩惠

清水 美彩惠

2023年(78期)より採用担当へ就任。インターンプログラム等を通じて、学生の皆さんが、NO&Tの魅力を体感し、充実した時間を過ごせるよう、個々の学生のニーズに合わせた対応を心がけている。

Chapter1

はじめに

勝山 勝山

今日はNO&Tのリクルーター3名で、「NO&Tってどんな事務所なの?」「アソシエイトの働き方やキャリア形成はどのように行われているの?」「NO&Tが求める人材とは?」などについて、学生の皆さんから、よく聞かれる質問にもお答えできるように、ざっくばらんにディスカッションしたいと思います。宜しくお願いいたします!

Chapter2

NO&Tの沿革- あらゆる分野のプロフェッショナルを擁し、常に時代の最先端を行くトップローファーム

清水 清水

では、早速、「NO&Tってどんな事務所なの?」というテーマでお話しできればと思います。NO&T(長島・大野・常松法律事務所)の母体となる長島・大野法律事務所は1961年設立なので、そこからもう60年以上の歴史があります。その後、2000年に長島・大野法律事務所と常松簗瀬関根法律事務所が合併して、既に20年以上が経ちますが、合併の経緯はどのようなものだったのですか。

齋藤 齋藤

長島・大野法律事務所は、主にコーポレート・M&Aの分野を牽引し、会社法、労働法、紛争解決、税法、独禁法、知財法等様々な法分野に対応していました。もう一方の常松簗瀬関根法律事務所はファイナンス、とりわけ証券発行の分野のリーディングファームでした。このふたつの事務所が、日本において真の「フルサービス・ファーム」をつくるという理念の下に合併することで誕生したのがNO&Tです。私はこの合併が行われた年に入所したのですが、司法修習中に合併のニュースがメディアでも大きく取り上げられたのを覚えています。日本における法律事務所の大規模化の流れを生み出した、非常に影響力の大きい出来事でした。

勝山 勝山

そのニュース、私も覚えています。今でこそ弁護士数500人を超える大規模法律事務所も複数ありますが、NO&Tはその先駆けですよね。

齋藤 齋藤

少し話しはそれますが、お二人は事務所選びの際に、どういう理由でNO&Tを選んだのでしょうか。私は、「NO&Tは仕事のクオリティが高い」という話を他の事務所の弁護士から聞くことが多く、弁護士としての基礎力を付ける上ではベストの環境と思えたことが理屈の面の理由でした。感覚的な理由としては、リクルート担当弁護士が素敵な方で、「こういう弁護士になりたい」と思えたということが大きかったです。結果的に「こういう弁護士」とはだいぶ違う感じの弁護士になってしまったような気もしますが・・・。

清水 清水

私は、四大事務所全て回りました。どの事務所もそれぞれ違った魅力があって非常に悩みましたが、最終的には、何度も事務所を訪問して、事務所のあたたかい雰囲気に惹かれたこと、弁護士になってやりたいと思っていた訴訟分野で評判の良い事務所だったこと、面談でお会いした弁護士がどの方も魅力的だったこと、NO&Tのきめ細やかな教育体制に惹かれて、この事務所なら弁護士として成長できそうだと思えたことが決め手になりました。就職活動の過程で、他の事務所のネガティブなことを一切言わない誠実さも信頼できると感じたポイントでした。それから、偶然にも、NO&Tのサマーインターンで、NO&Tの秘書をしていた高校時代の友達と再会したのですが、その友達も「みんないい人で、すごく良い事務所だよ~!」とお勧めしてくれました。リクルートトークではない(笑)、生の声が聞けたので、自信をもって決断することができました。

勝山 勝山

お二人もご存知のとおり、私は中途入所で、弁護士2年生のときにNO&Tに移籍しました。その際はいわゆる四大に勤めている弁護士の友人がたくさんいるという状況をフルにいかし、インサイダー情報を多く仕入れたうえで(笑)、決めました。NO&Tに決めた理由は複数ありますが、中途で入る弁護士としては、「埋もれてしまわないか」という点が最も気になりました。その点、NO&Tは育成グループ制度や同室パートナー制度で、一人一人のアソシエイトに対するきめ細やかな教育体制が整っていると感じ、そのような心配をする必要がないと確信できたことが最も大きいです。

Chapter3

NO&Tが大切にする価値観- 「個を磨く。知が集う。信に応える。」

勝山 勝山

齋藤さんは、66期、69期、76~78期の採用を担当され、NO&Tが大切にする価値観や事務所の特徴については、何百回とご説明されていると思いますが、NO&Tが大切にする価値観はズバリ何でしょう?

齋藤 齋藤

NO&Tには設立の基本理念があり、メンバー間でその基本理念がとても良く共有されていると思います。この基本理念の下、我々がどのような価値観をもって日々の仕事をしているのか、ということを煮詰めて抽出したものが「個を磨く。知が集う。信に応える。」というコンセプトです。

清水 清水

カッコいいフレーズですが、どのような意味を込めた言葉なのでしょうか。

齋藤 齋藤

弁護士である以上、「個」の力が最も重要なので、まずは事務所のメンバーが研鑽して個々人としてプロフェッショナルになる、さらに、そのように磨き上げられた個が結集し、チームとして協力することによって、強みの乗算を生み出す。それによって、クライアントに最高のサービスを提供し、信頼に応える、という意味で、日々、NO&Tの弁護士が大切にしている価値観です。

清水 清水

NO&Tは、若手弁護士一人一人の個性や希望に対応した、「個を磨く」ための様々な育成制度が整っています。入所1年目の弁護士が1年間、同室パートナーと同じ部屋で過ごす同室パートナー制度は、NO&Tの特徴の1つですよね。私も、1年目に同室パートナーから、業務内容に関する指導は勿論、電話のかけ方や案件への進め方などもきめ細やかに教えてもらいました。最初は自分でどの程度案件を受けられるのかわからず、ついつい案件を受けすぎてしまいそうになったのですが、それを横目にみていた同室パートナーが、「これ以上受けたら大変なことになるよ!」と声をかけてくれて、私の代わりに担当パートナーと調整してくれたこともありました。同室パートナーは今でもメンター的な存在で、悩みがあるとちょくちょく相談に行っています。同じ同室パートナーの先輩・後輩のアソシエイト同士も仲良くなって、○○パートナーの同室会、をやったりもしますよね。

勝山 勝山

パートナー弁護士とアソシエイト弁護士が大体1:2くらいの割合になるように30名程度のグループを作って、若手弁護士を育成する育成グループ制度も、「個を磨く」「知が集う」を実現するために、工夫を凝らして考えた仕組みです。大規模事務所にいながら、所属する育成グループのメンバーは全員、顔や名前は勿論、人柄やキャラクターもわかるという距離感を保っています。1つの育成グループに少なくとも10名以上のパートナーがいて、それぞれ色んな種類の案件をもっているので、複数のプラクティスエリアに跨がる仕事が幅広く経験できます。

清水 清水

育成グループでは頻繁に懇親会もやっていて毎回盛り上がっています!育成グループとは別に、各プラクティスで自主的な勉強会の開催も活発ですね。

齋藤 齋藤

所属弁護士を大切にする「面倒見の良さ」や「きめ細やかな育成制度」はどの事務所にも負けない自信があります。そうやって個々の弁護士がパートナーや先輩弁護士から学び、知識や経験を積んで、1人前のプロフェッショナルとして成長し、弁護士同士が各自の得意分野を活かしながら、協力し合って案件に取り組むことが、最高の質のサービスの提供、クライアントの期待に応えることに繋がると考えています。

勝山 勝山

「信に応える」という意味では、NO&Tは、官公庁等への出向を通じて法改正に関与したり、大学や法科大学院等の実務家教員や司法研修所の教官を兼任している人も沢山います。いわゆる同性婚訴訟で代理人として活動する弁護士や難民支援活動を継続的に行っている弁護士もいて、プロボノ活動といった社会貢献にも力を入れていますよね。

清水 清水

「個々人の能力アップ」と「チームワーク」の掛け合わせで「最高のリーガルサービス」が提供できる、これは私も日々、業務をしていて感じているところです。クライアントのニーズや案件の内容に応じて、各分野において深い専門知識・経験を有する複数の弁護士が機動的にチームを編成して、協働できるのは、NO&Tの強みですね。

Chapter4

NO&Tが求める人材

勝山 勝山

「NO&Tはどういう人を採用したいのですか?」という質問をよく聞かれますが、いつもどのような回答をされているのでしょうか?私も今後の採用活動にあたって是非聞いておきたいのですが。

齋藤 齋藤

採用担当弁護士によって考え方も違うので、ひとくくりに言ってしまうのは難しいのですが、割と意見が一致するのは、チームで一緒に仕事をしたら良い仕事ができそうな人、NO&Tの同僚弁護士や自分が、チームの新しいメンバーとして一緒に仕事をすることがイメージできる人、という点ですね。「知が集う」に繋がる点ですが、NO&Tはチーム作業を重視していますので、その点に理解のある方の方がフィットすると思います。

それ以外のところは、むしろ、多様性があって、色んな人がいた方が、組織としての強みが発揮できますし、実際に、NO&Tの弁護士を見ても、性別、性格、考え方、出身校、出身地(国)、職歴などは様々です。採用活動においては、Diversityも意識してあまり偏らないようにということも考えています。

勝山 勝山

性格や考え方を含め、本当に色んな人がいますよね。学生の皆さんは「NO&Tはこういう事務所」というような先入観を持たれている方も多いように感じていますが、是非ともそのような先入観は持たずに、インターンに来ていただきたいです。インターンで多くの弁護士に会っていただくと、色々なタイプの弁護士がいて、それぞれが個性をいかして仕事をしていることが、わかってもらえると思います。

清水 清水

「NO&Tは成績を重視する」という印象をもっている学生の方も多いように思います。そのあたりはどうでしょう?

勝山 勝山

そういう噂がまことしやかに囁かれているみたいですが、それは全然ないです(笑)。そもそも私は商学部ですから、法学部の成績すら持っていません。もちろん、学生時代に成績が良かった人は、それはそれで1つの強みになると思いますが、学生時代、勉強はひとまず措いてスポーツに命を捧げていた人、語学に力を入れていた人、社会活動やボランティア活動に力を入れていた人、いろんな強みを持った人がいると思います。成績が振るっていない方も、是非遠慮なくインターンに応募していただきたいと思います!

齋藤 齋藤

私も成績の話はしたくないタイプです(笑)。私の場合、学校でじっと座って授業や講義を聴くということが苦手で、目の前の具体的な問題に主体的に対応する方が性に合っているのですが、そういう人も事務所の中には結構いると思います。エントリーシートでは、自分の得意なことや好きなことを分かりやすく伝えることができている人が魅力的に映りますね。

清水 清水

学生時代、体育会系でバリバリやっていた方には、体力がある方が多くて、ハードな仕事も厭わず、むしろ楽しんでいるように見えてすごいな、と感じています!

Chapter5

アソシエイトの働き方・キャリア形成/留学支援制度

清水 清水

ところで、先日、学生から聞かれてびっくりしたのが、NO&Tでは、ジュニアアソシエイトは雑用が多く、あまりクライアントの前面に出る仕事はできない、などと噂されているらしいです。全然、そんなことはないのですが・・・。パートナーとアソシエイト2人で担当するような案件も多く、アソシエイトは1年目からクライアントとの連絡担当をしてもらっていますし、訴訟などでは、関係者に対するヒアリングや、裁判での証人尋問を担当してもらうこともあります。

齋藤 齋藤

M&Aやファイナンスなど他の分野でも、1年生がまずは契約書のドラフトを行うということも多いですし、クライアントとのやりとりの窓口も一番若いアソシエイトが担当するのが通常です。このように、様々な場面で、1年生を含め、ジュニアアソシエイトには即戦力として活躍してもらっています。アソシエイトがどのような働き方をしているのかについても、インターン等の機会を通じて、NO&Tの弁護士に実際に会っていただき、話を聞いていただくことで、具体的なイメージがわくと思いますので、是非直接話を聞いてもらいたいです。

勝山 勝山

学生からは留学や出向に関する質問もよく受けますが、NO&Tではかなりの割合の弁護士が、自分の専門性や経験値を高めるために、留学・出向に行ってキャリアを積んでいますよね。私自身も、米国に留学した後、米国の法律事務所で研修し、その後、金融機関への出向にも行きました。清水さんはどうでしたか。

清水 清水

私は、勝山さんとは順番が逆ですが、民間企業に出向した後、米国に留学し、米国の法律事務所で研修しています。留学や出向については、周囲の弁護士に密に相談に乗ってもらいながら決めました。民間企業への出向や海外留学は自分の専門性や経験値を高める上ですごくよい機会であったと感じています。留学や出向がきっかけで、自分自身の専門分野に出会えたという同僚も沢山います。NO&Tには、アソシエイトの働き方やキャリア形成に関する希望といった個別の事情についても、パートナーをはじめとする先輩弁護士がしっかりと耳を傾け、ともに考え、助言を惜しまないという風土があると思います。

勝山 勝山

NO&Tは、他の大手事務所と比較しても、留学支援制度が特に充実していますよね。

齋藤 齋藤

そうですね。金銭的な補助だけでなく、他の法律事務所や企業等との幅広いネットワークを活かした紹介や事務所からの推薦などの手厚いサポートがあり、留学割合のデータを見ても、他の大手事務所と比較して、NO&Tの留学割合は有意に高いです。

清水 清水

NO&Tの留学割合が非常に高いのはなぜでしょうか。

勝山 勝山

NO&Tは、留学対象者について、TOEFL等によって内部でスクリーニングをかけたり、人数制限を設けた選抜制度を設けたりしていない、という点が大きいと思います。NO&Tで一定期間勤務した弁護士は基本的に全員が留学制度の対象になるので、ほとんどの弁護士が海外留学を経験しています。

齋藤 齋藤

留学のタイミングや留学先の国や学校の選択についても、個人の希望を尊重していますよね。

清水 清水

はい、私が留学した当時は、大体、事務所で4年半程度弁護士経験を積んで留学するのが一般的でしたが、私は出産等の事情のために、事務所に相談して、その時期での留学を見送り、民間企業に出向した後に留学させてもらいました。最近は、留学のタイミングも柔軟化して、特に家庭の事情がなくても、概ね4~6年前後の実務経験を積んだタイミングで、自身の希望により留学時期が決められるようになりました。NO&Tの留学支援制度はとても充実していると所内でも評判です。

Chapter6

弁護士を目指す学生の皆さんへのメッセージ

勝山 勝山

NO&Tは、入所してくれた皆さんが弁護士として必要な知識・経験を積んで成長し、プロフェッショナルとしてキャリアを形成するために必要な環境が整っている職場だと思います。学生の皆さんには、是非一度、インターンや事務所訪問の機会を活用して、NO&Tの職場環境を体験していただければと思います。そして、NO&Tの理念やカルチャーに共感していただけるのであれば、是非、NO&Tのメンバーとして一緒に仕事ができればと思います。

齋藤さん、最後に学生の方々へメッセージをお願いします。

齋藤 齋藤

インターン責任者の重要な仕事として、インターンの最終日に所内をぐるぐる回ってインターン生の方とできるだけお話しするようにしているのですが、「インターンに来てNO&Tの印象がガラッと変わりました。」という感想を聞くことがとても多いです。どうも、皆さん、NO&Tについてかなり「お固い」イメージを持ってインターンに参加されるらしく、実際に中の雰囲気を肌で感じると想像と違って驚くみたいですね。確かに、仕事の面ではとてもきっちりとしているのですが、本当に親切で優しい人が集まっているので(これは実際にインターンに参加して直接感じて欲しいところです。)、空気感の柔らかさを感じていただけるのではないかと思います。

一人でも多くの方にNO&Tの良さを知っていただいて、信頼しあえる仲間として参加していただきたいと願っています。