同室パートナー×アソシエイト対談
入所すぐに一番近くで親身に指導してくれる同室パートナーはホームのような存在
最初の印象
「同室」で仕事をし始めたときの印象は?
私はパートナーになってから数年が経ちますが、山下さんが最初の同室です。当時は私自身もパートナー1年目だったので、これまでグループに新人アソシエイトが配属される時とは全く違う感覚で迎えましたが、山下さんは、その人柄でスムーズにグループにも案件にもなじんでいかれた印象ですね。入所後1ヶ月半行われる集合研修時に私が話した業務分野紹介を聞いて興味を持ったと聞いて、嬉しかったのを覚えています。
はい、就職活動中は訴訟・労働法を志望しており、入所時も変わらず同分野を志望していましたが、研修中に、福原さんの危機管理・ビジネスと人権分野の業務分野紹介を聞き、「まさにやりたかったのは、これだ!」とストンと落ちる感覚があり、そこで急遽志望を変更しました。育成グループへの配属初日に福原さんが同室パートナーということを知った時は、自分の志望を全面的に受け入れてもらえたと感じ非常に嬉しかった記憶があります。
集合研修からすぐに同室になることに不安はありませんでしたか?
集合研修中は配属後を想像し多少不安でしたが、配属後は福原さんや先輩方が温かく迎えてくださったので、安心し、前向きな気持ちになりました。振り返ってみると、配属当初、追い込まれないように稼働状況を気にしてくださっており、また、先輩アソシエイトとの距離が縮まるように色々配慮いただき、そのおかげで今があるのだと感じています。
堀田さんは同室を卒業されたばかりですが、最初の印象はいかがでしたか。
私は半年間同じ部屋で仕事をするということで、配属前は様々なことに気を遣うのではないかと構えていましたが、(今考えると恥ずかしいような)どんな小さな質問にも優しく丁寧に対応してくださり、また、事務所に来る時間帯もフレキシブルだったりと、「気を遣うことなく、むしろ安心して仕事ができる職場」という印象をすぐに持つようになりました。
同室との仕事
やはり「同室パートナー」の仕事が中心なのでしょうか?
お二人とも配属直後は一緒に仕事をしましたが、山下さんも堀田さんも今は既に色々なパートナーと仕事をしていますよね。最近はどのような仕事が中心ですか?
私はまだ同室を出て間もないのですが、1年目は福原さんと一緒の案件をやることが多かったです。ただ、その中でも、危機管理分野の他のパートナーの仕事が中心となっている時期もありましたし、初めてM&A案件でDDを担当した時には、それが稼働時間のほとんどを占める時期もあるなど、様々な業務を経験できました。
私の場合、1年目の前半は、やはり福原さんと一緒の案件に関与することが多かったですが、後半からは、コーポレート、キャピタルマーケット、訴訟、労働分野等、様々な案件に携わり、現在も色々なパートナーと一緒に仕事をしています。
「同室制度」というと「同室パートナーとだけ仕事をする制度」という誤解をされがちですが、実際はそんなこともないですよね。
はい、パートナーはそれぞれ依頼者との関わり方や、アドバイスの内容、レビューの仕方、アソシエイトへの接し方等、独自のスタイルを持っているので、色々な分野のパートナーと仕事をすることによって、様々なアプローチがあることを学ぶことができました。
志望分野と「同室パートナー」の業務のミスマッチはないのでしょうか?
志望分野で言うと、山下さんや堀田さんは危機管理の仕事を希望してくださっているのでミスマッチということはないのかもしれませんが、実際のところどうでしょうか。
はい、私はインターンで事務所に来たときから入所まで、一貫して危機管理・不祥事に興味がありましたので、福原さんの業務とのミスマッチは全くありませんでした。
私も危機管理を志望し、その分野を中心に案件を割り振っていただいているのでミスマッチはないです。また、特に関心のあるビジネスと人権分野に関連する案件も福原さんから定期的に振っていただいており、志望分野にあった業務に携わることができています。
将来的に危機管理分野の仕事を続けていく場合でも、若手のうちにM&A・ファイナンスや訴訟等危機管理分野以外の案件を経験することは長期的に見てプラスになると思っているので、そういった話も時々雑談的にしていますよね。
はい、同室ならではの雑談の中で有益なアドバイスをいただけることは数多くあり、私は実際に1年目から危機管理以外の様々な分野の案件を経験させていただけたことが、とてもプラスに働いていると実感しています。
私としては、危機管理の中でも様々な種類や案件の規模があるので、なるべくバランスよく経験を積んで成長していただけるように考えながらお願いするように心がけているのですが、私だけの視点にならないよう、定期的に開催しているグループでのパートナー会議でも、同室の忙しさや希望する案件ができているか等を皆で確認していますし、ご本人の希望する分野については他のパートナーとも共有して、適した案件がある場合には声をかけてもらえるようにしています。
案件外の学び・関係性
パートナーと「同室」で仕事をすることで、案件以外にどのようなことを学べましたか?
案件の内容はもちろんですが、依頼者との電話対応や、外部会議に備えて準備している様子、空き時間に勉強している姿等を直接見聞きすることで、依頼者に対して最高の質を提供するために日々全力を尽くしている姿勢を学ぶことができました。
先程雑談の話も出ましたが、同室ならではの時間でもありますよね。
はい、一緒にお話しする中で、仕事に対する姿勢や心持ち、パートナー自身の悩みを聞くこともあったりして、人間味溢れる部分も学ぶことができたので、同室でご一緒できる期間は大変貴重な時間だったと思っています。
私は日々の対応の外、福原さんに案件の相談に来る2年目、3年目のアソシエイトの姿を見て、案件毎にどの段階でどのようにパートナーの意見を求めるものなのかという点についても大変勉強になったと感じています。
1年目は皆さん依頼者だけでなく所内の弁護士や秘書とのやりとりも最初は緊張すると思いますが、お二人ともいつの間にか安定したやりとりができるようになっていて、同室を卒業される頃には安心して送り出せるという感じでした。
パートナーと「同室」で仕事をするのは、息苦しくありませんか?
学びも多かったとはいえ、さすがに入所してすぐにパートナーと同室になることにはプレッシャーを感じる人もいて当然かなと思いますが、その点お二人は実際どうでしたか?
私自身、実はかなり同室には抵抗感をもっていたのですが、実際に経験してみると全く息苦しさはありませんでした。最初は緊張していましたが、一緒に過ごすうちに、少しずつ会話も弾むようになって、同室制度が終わる頃には、帰宅前に談笑することもあり、大変楽しく毎日伸びのびと過ごしていました。
私は息苦しさを感じたことがなく、むしろ安心感がありました。配属して間もない頃、福原さんが会議中であることに気付かず、誤って自席から質問をしてしまったことがありました。ただ、その際も静止することもなく笑顔で対応いただいたのを覚えております。
慣れないうちは仕方がないですよね。こちらとしては気を遣わなくていいよと思っていても、やはり1年生は気を遣ってしまうと思いますし、私としては、なんでも聞けるのが同室の良いところなので、些細なことでも気軽に質問していいし、いつでも話しかけていいですよということを伝えるようにしています。また、時期によっては、稼働の多くが私以外のパートナーの案件になるときもあるので、稼働状況や案件のバランス等を確認しつつ、困っていることがないか等も聞くように心がけていますね。
同室終了後の関係性
「同室」終了後は関係性に変化はあるのでしょうか?
幸いにもお二人は息苦しさがなかったということでしたが、それでも「同室」を卒業して個室に移ると、やっぱり開放感を感じたのではないでしょうか。
開放感という点では特に私自身はまだあまり実感がないのですが、関係性としては、福原さんとは今も継続的に一緒に仕事をしていますし、危機管理分野の弁護士の集まりでもご一緒させていただいているので、関係性が希薄になるといったことは全くないと感じています。
同室の時は、ご一緒していない案件の時でも悩んでいると、気にかけてくださり参考になる情報等をアドバイスいただいておりましたが、個室になると、自ら聞きにいく必要があるので、その点では「同室」の頃と比べて自立することが求められると思います。ただ、個室になったからといって、同室パートナーとの距離感が遠くなったと感じたことはなく、関係性自体にはあまり変化は感じていないというのが正直なところでしょうか。
案件の悩みという話が出ましたが、同室を卒業された歴代同室アソシエイトの皆さん同士でも相談し合ったりすることはあるのでしょうか。関係性はいかがですか。
福原さんが定期的に歴代の同室会を開催してくださっているので、和気藹々とした穏やかな雰囲気で、同室アソの先輩方との関係性も深まっていると感じております。
同室アソ同士では、案件をご一緒していなくても、何か困ったり不安に思うことがあったりしたときには助け合っていければと思いますし、同室会や同室アソ同士の集まりが心安らぐ場になるようこれからも良好な関係性を築いていきたいと思っています。
私自身は中途入所なので純粋な1年生としての立場はNO&Tでは体験していませんが、周りのパートナー等を見ると、仕事での直接的な関わりがなくても、良い関係を保っている方が多いように感じています。もちろん今後も一緒に仕事できたら嬉しいですが、分野にかかわらず、同室アソシエイトの皆さんが自分らしく活躍してくれたら一番だなと思いますし、私もそのためのサポートをしていけたらと思っています。
今後の展望
「同室パートナー制度」は今後も続いていくのでしょうか?
今日は「同室パートナー制度」について色々とお話を聞けて私自身もとても新鮮でした。改めて、この制度について最後に一言お願いします。
私は年次を重ねるごとに、同室パートナーがいてくださってよかったと強く感じるようになりました。案件をご一緒しているかにかかわらず、1年生の時期に一番近くで親身に指導してくださった同室パートナーの存在はとても心強く、ホームのような感覚があります。教育面で大変有意義な制度であるのはもちろん、同室パートナー制度の中で築いた関係性はその後非常に支えになるものだと実感しておりますので、この制度が今後も続いていってほしいと思います。
私の場合、業務分野や働き方の面も含め、同室制度でメリットしか感じておりませんが、必ずしも業務分野が合わなくても、実際経験してみることで興味が拡がったり自分に合う分野であることを発見したりすることができますし、主要分野以外の分野も幅広く経験することは強みになると思います。また、同室パートナーからは具体的な分野を離れて弁護士としての働く姿勢を学ぶこともできるというメリットもありますので、私も、他の事務所にはない同室制度が今後も続いていってほしいと思います。
私自身は同室制度はNO&Tに来て初めての経験でしたが、フレッシュな皆さんが真剣に仕事に向かっている姿勢を見たり、1年目は特に皆さんすごい成長曲線で成長されるので、そういった成長の様子をそばで見られることは自分にとっても良い刺激になっています。また、1年生から質問をされることで改めて自分の中ではルーティン化している作業の意味を考える機会になるなど、新しい気づきの機会を頂いているようにも思います。パートナーの立場から言うと、「同室パートナー制度」はもちろん負担も多いのですが、その分やりがいもありますし、NO&Tの教育体制の強みでもあると思っているので、今後も、NO&Tに加わってくれる新しい仲間の成長を後押ししていきたいと思います。本日はありがとうございました。
今日は、私の同室アソシエイトのお二人と一緒に、NO&Tの新人弁護士育成制度の一つである「同室パートナー制度」(※)について語っていきたいと思います。
※同室パートナー制度を含む若手アソシエイト育成制度の概要については、下記をご参照ください。
【若手アソシエイト育成制度】